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なぜ部下とうまくいかないのか

DSC_10022年以上前に初めて読んで以来「殿堂入り」を果たしてる『なぜ人と組織は変われないのか―ハーバード流 自己変革の理論と実践』Robert Kegan(著)は、コーチ仲間や仕事先の教育熱心な看護部長さんなど、人の成長を支援するような立場の人たちの間で、よく話題になる本でした。

その本の著者であるハーバード大学教育学大学院のロバート・キーガン教授らから直接学び、成人発達理論に精通した日本人の著書ということで、発売後に即購入したのがタイトルにある『組織も人も変わることができる! なぜ部下とうまくいかないのか「自他変革」の発達心理学』加藤 洋平 (著) です。

自分が成人として、どの発達段階なのかを認識し、今後どのようなプロセスでさらに成長や進化できるのかを把握する成人発達理論は、日本ではまだまだ認知度が低めのようで、関連する書籍を探していましたがなかなか見つけられずにいました。

この本は、ワインバーで偶然出会った部下育成に悩む課長とコンサルタント(コーチ)の対話を軸に、発達段階2の道具主義的段階(利己的段階)から、成人人口の1%未満しか到達できていない発達段階5の自己変容・相互発達段階までが、ストーリー仕立てで紹介されていきます。
ちなみに発達段階3の他者依存段階(慣習的段階)が成人人口の約70%、次の発達段階4の自己主導段階は成人人口の約20%だそうです。
こうなると、自分はどの段階なんだろう?!と気になりますよね…笑

ご興味のある方は、キーガン教授の本と併せて、ぜひ読んでみてください!
キーガン教授の方は、440ページとかなりのボリュームですが、こちらの本は、ストーリー形式なのであっという間に読めてしまいます。

さて、近所のアジサイがとてもきれいに咲いていました。
気付けば、明日からもぉ6月ですねー

 

‘Listening is loving.’

51vB5QfdOqL._AC_UL115_日本では去年くらいに公開された映画のようですが、先日、DVDで『しあわせはどこにある』という映画を観ました。
精神科医が執筆し世界中で大ベストセラーとなった小説「幸福はどこにある―精神科医ヘクトールの旅」の映画化で、ロンドンに住む精神科医が、自らの人生に疑問を抱き、幸せのヒントを求めて中国やアフリカなどを巡る旅に出る…という、まぁ、ありがちなストーリなのですが…。

で、主人公が旅をしながら、いくつかの幸せのヒントを見つけては、ノートに記していくのですが、その中の一つがタイトルにある ‘Listening is loving.’というヒントです。

先々週行ったコーチング関連のセミナーでも、コーチとしての在り方や聞く姿勢といったことを終日徹底して学んだところで、映画のシチュエーションとも相俟ってとても感動的なシーンでした。

私も日々仕事の中で”人の話を聞く”ことはとても多く、その人の深いところから湧き出てくるような想いを聴く機会も度々あります。
改めて、人の話を聴くということの尊さが心に響いた映画でした。

ご興味のある方、ゴールデンウィーク中にでも、ぜひご覧になってみてください!
地味そうに見えて、主人公が旅先で出会う人々に、名優クリストファー・プラマー、ジャン・レノ、トニ・コレット、ステラン・ステラスガルドらなかなか豪華なキャストが勢ぞろいでした。

THANKS FOR THE FEEDBACK

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最近、『ハーバード  あなたを成長させるフィードバックの授業』Douglas Stone and Sheila Heen(著)という本を読みました。タイトルの『THANKS FOR THE FEEDBACK』はこの本の原題で、これに『THE SCIENCE AND ART OF RECEIVING FEEDBACK WELL』というサブタイトルが続きます。

コーチングを学んで10年近くなりますが、私はフィードバックをするのも受け取るのも苦手でした。今は果敢にそこに取り組んでいる最中で、最近になってようやく原題のとおり、フィードバックに(心から)感謝する気持ちも芽生えてきたような気がします。

この本のなかでは、フィードバックを「受けとる人自身に関するありとあらゆる情報のこと」とし、自身の経験や周囲の人々の意見をはじめ、生活しているなかで、自分自身について教えてくれるものはすべてフィードバックと定義しています。
— 会社の年次評価、社員に向けて行う意識調査、地元のレストランに関する識者のレビュー。昔からのクライアントによる定期的な契約更新も、……15歳になる子どもが見せる愛情と軽蔑がないまぜになった態度もすべて含まれる 。–

そして、そのフィードバックを自分自身にとって意義あるものとし、そこから学べるようになるためのヒントが、さまざまな視点から書かれてあります。
フィードバックを受けとる側が、不安にならず好奇心をもってフィードバックのやり取りに集中する力や、たとえ間違っていると思われるフィードバックを貰ったとしてもその中から成長の糧を見出す力をつけることができれば、フィードバックを与えた人にもまた新たな気づきが生まれ、生産的な方向へ会話が進む機会にも繋がります。

指導したり評価したりする場面をはじめとし職場においてフィードバックは重要な役目を果たしますが、これまで、フィードバックを与える技術を学ぶ研修や書籍はあっても、フードバックの受け取り方を学ぶことに特化した機会や書籍は多くない気がします。
しかし考えてみると、フィードバックを受け入れるかどうかを決めるのは受け取る側で、言われたことをどういう意味でとらえるかも、そしてそのフィードバックに従うかどうかも、すべては受け取る側次第です。

あるようでなかったフィードバックの受け取り方について、示唆に富んだ内容となっていますので、ご興味のある方、ぜひ読んでみてください。

さて、明日から4月です。
この度、二人の息子達が揃って大学を卒業し、社会人としてのスタートを切ります。
今年の桜は、また感慨もひとしおです。

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ストレスを味方にする工夫

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先日、ある医療機関で行われたメンタルヘルス関連の院内研修に参加させていただき、早稲田大学人間科学学術院教授の熊野宏昭先生の『ストレスを味方にする工夫』と題したお話を伺いました。

熊野先生は、マインドフルネスなどを取り入れた新世代の認知・行動療法について研究を行っていらっしゃる第一人者で、テレビ番組へも多数出演されている著名な方です。

その熊野先生からストレスを味方にする工夫として挙げられた3つのキーワードが、「力まず」「避けず」「妄想せず」というものでした。

まず、「力まず」ですが、これはただ寝ているとかゴロゴロしている状態以上のリラックス状態を作り出すというもので「自己統制法」が紹介されていました(興味のある方は検索してみてください)。
これを続けると約2週間で効果を実感できる方が多く、しかも長期的に続けることによりリラックス状態を備蓄していくことができるそうです。

そして次の「避けず」は、望ましくない行動パターンや思考パターンを連鎖で考え、その連鎖を断ち切る策を講じて直面する苦痛を乗り越えることで、日々の気がかりを減らしていくというものです。
「ちょっと勇気を出していつもとパターンを変えてやってみたら、案外できた…怖くなかった…」といった感じです。
例えば(ちょっと手荒な例ですが)、高所恐怖症の人が高いところに登って、最初は怖くても我慢していると15分程でその恐怖がピークアウトしていくという実験などもあるそうです。
苦手なことや怖いこと、嫌なことなどは「そんなの絶対無理!!」と思っているだけで、実はその体験を実際にやってみていないだけだったということです。
ポイントは、今までと違うことを行った時は、必ず振り返り結果を確認することで、その積み重ねにより次第に望ましい行動へと変容させていくという鬱病の治療などにも用いられている手法だそうです。

そして最後の「妄想せず」ですが、これは最近注目を集めているマインドフルネスを用いた”心の使い方”の改善です。
マインドフルネスと対局にあるのが「心ここにあらず」という状態で、過去のことを思い出して悔いていたり、先のことを案じて不安になったりという状態、または、「もぉ考えるのも嫌だ…」と心を閉ざした状態です。
特に「考えない」ということは、一時的には効いても、後で倍返し三倍返しになるので注意が必要とのことで、ともかくあるがままの現実をみれるように、自分の思考から考えるのではなく、自分の思考をみること(観察すること)を練習するのがマインドフルネスとのことです(こちらも興味がある方は熊野先生の著書等読んでみてください)。

さて、冒頭の写真ですが、私の癒しの一つは、育てている観葉植物の成長を楽しむことなのですが、昨年秋に買ったクワズイモの幹?から最近芽がでてきました… 何とも言えず、かわいいです。

ホスピタリティ魂… IN 岡山

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今日は、昨年に引き続き、岡山県看護協会様主催の『職場の人間関係-働きやすい職場づくりを目指して―』と題した研修の講師を務めさせていただきました。
研修のゴールを”人間関係を良好に保つためのコミュニケーションの知識やスキルを養い、働きやすい職場づくりに向けたアクションを持ち帰る”に設定、さまざまなワークを行いながら、それぞれの職場で実施する人間関係向上のためのアクションプランの作成を行いました。
会の終盤で行ったコーチングのデモンストレーションでクライアント役に立候補してくださった方からは「質の高い看護を提供するためにも、上下の関係なく何でも言い合える職場にしていきたい!そのために各部署に足を運ぶ回数増やし、まずは看護師全員との面談を実施します!」というアクション宣言が行われました。

夜には以前の勤務先の上司とBrasserie Chaleureuxという瀬戸内地中海料理がテーマのフレンチレストランで食事をしました。このレストランのオーナーは、複数の病院や老人保健施設などを運営されているドクターで、たまたまお店にいらしていて久々にお目に掛かることができました。メニューにも食材にも内装にも接客にもE先生のこだわりが細部に伺われ、その経営手腕に圧倒されましたが、「病院もレストランもどちらも軸はホスピタリティ…」というE先生の言葉に大きくうなずきました。
下の写真は、デザートで出していただいたタンバルエリーゼです。

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患者さんのためにという看護師さん達の熱い一途な想い、「経営者になって20年、でも一番好きなのは今でも”臨床”」とおっしゃるE先生…心を込めて人に接するというホスピタリティ・スピリットにたくさん触れることのできた岡山の一日でした。

 

 

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